こんにちは。FP2級を持ち、59歳で宅建に合格した kyoko です。
「ふるさと納税って、よく聞くけど、そもそも何なの?」
「まわりはやっているみたいだけど、今さら人に聞けない…」
「年金をもらうようになっても、ふるさと納税はできるの?」
こんなふうに思ったことはありませんか。
知らなくても、恥ずかしいことではありません。この記事で、いっしょに確かめていきましょう。
私は、ふるさと納税サイトの「さとふる」で、自分が寄附できる金額の上限(限度額)の目安を確かめてから、毎年、お礼の品を実家に送っていました。
この記事では、ふるさと納税を「そもそも何?」から、図を使ってやさしくお話しします。
働いている方も、年金をもらっている方も、自分がどのタイプかを確かめながら読めるようにしました。
同じ内容を、YouTubeの動画(約15分)でもお話ししています。読むより聞くほうが楽な方は、こちらもどうぞ。
【2026年11月時点】この記事を読んでほしい人
- ふるさと納税って、そもそも何?と思っている人
- 会社で働いていて、ワンストップ特例を使いたい人
- 年金をもらうようになって、ふるさと納税をどうするか迷っている人
- 医療費控除などで、確定申告をする予定の人
ひとつでもあてはまる人は、ぜひ最後まで読んでみてください。

ひとつでもあてはまれば、ふるさと納税のしくみを確かめておきましょう。
そもそも、ふるさと納税ってなに?
名前は「納税」でも、じつは「寄附」
ふるさと納税は、「納税」という名前がついていますが、じっさいには、自分で選んだ自治体(都道府県や市区町村)への「寄附」です。
生まれた町でなくても、寄附できる
寄附できるのは、生まれた町だけではありません。お世話になった地域や、応援したい地域など、日本全国のどの自治体にも寄附できます。
どうしてできたの?
総務省は、ふるさと納税ができたわけを、次のように説明しています。
地方で生まれ育って、都会で働くようになると、税金は、いま住んでいる自治体に納めます。
そこで、税のしくみを通して、育ててくれたふるさとや、応援したい地域の力になれるようにと考えて作られたのが、ふるさと納税です。
寄附すると、税金が安くなる
ふるさと納税をすると、寄附した金額のうち2,000円をこえる部分が、所得税と住民税から引かれます。
(税金から引かれることを「控除(こうじょ)」といいます。)
総務省は、次のような例をあげています。
- 年収700万円の会社員で、扶養している家族が夫・妻だけの人が
- 30,000円のふるさと納税をすると
- 2,000円をこえる 28,000円(30,000円 − 2,000円)が、所得税と住民税から引かれる

30,000円寄附すると、2,000円をこえる28,000円が税金から引かれます(総務省の例)。
2,000円は、1年に1回だけ
自分で負担する2,000円は、寄附1回ごとにかかるものではありません。
1年間(1月〜12月)の寄附の合計に対して、1回だけです。
引いてもらえる金額には、上限がある
税金から引いてもらえる金額には、上限があります。
上限は、その人の収入や、ほかの控除の状況によって変わります。
上限をこえて寄附した分は、自分の負担が2,000円より多くなります。
上限の目安の調べ方は、このあとの「やり方は5ステップ」でお話しします。
自分は対象?3つのタイプで確かめよう
税金を納めている人が対象
ふるさと納税で税金が安くなるのは、所得税や住民税を納めている人です。
また、ふるさと納税は、税金を納めている本人の名前で寄附する必要があります。
あなたはどのタイプ?
ふるさと納税の手続きは、どんな収入があるかで変わります。
50代・60代は、働き方も、年金をもらいはじめる時期も、人によってちがいます。まずは、自分がどのタイプかを確かめてみてください。
| あなたの収入 | たとえば | 確かめたいこと |
|---|---|---|
| 給料だけ | 会社員・パートで働いている人 | ワンストップ特例が使えるか |
| 給料と年金の両方 | 働きながら年金をもらっている人 | 確定申告がいるか |
| 年金だけ | 仕事をやめて、年金で暮らしている人 | 税金を納めているか |

収入の種類で、確かめたいことが変わります。
給料だけの人
会社などで働いていて、確定申告をする予定がない人は、寄附先が5つまでなら、ワンストップ特例(確定申告をしないで税金を安くしてもらう方法)を使えます。
- 寄附先が6つ以上になったら、確定申告が必要です
- 医療費控除などで確定申告をする年は、ワンストップ特例はなかったことになります。ふるさと納税も確定申告に書きます
(60歳をすぎて会社で働いている方の年末調整は、60歳をすぎて働く人の年末調整の記事でお話ししています。)
給料と年金の両方の人
給料と年金の両方をもらっている人は、まず、確定申告がいるかどうかを確かめてください。
確定申告をする人は、ワンストップ特例は使えません。ふるさと納税も確定申告に書きます。
たとえば、年金の「確定申告をしなくていいルール」には、「年金のほかの所得が20万円以下」という条件があります。
パートの給料なら、2026年の分は、給料が94万円以下で、給料の所得が20万円以下になります。
くわしくは、年金をもらっている人の確定申告の記事でお話ししています。
年金だけの人
年金をもらっている人も、ふるさと納税はできます。注意したいのは、次の3つです。

年金をもらっている人は、確定申告がいるかどうかで、手続きが変わります。
① ワンストップ特例を使えるのは、確定申告も住民税の申告もいらない人
総務省の通知では、ワンストップ特例を使える人を「所得税の確定申告をしなくてよい人(所得税法121条のルールを使う人をふくむ)」で、「住民税の申告もいらない人」としています。
年金の「確定申告をしなくていいルール」(確定申告不要制度)も、この所得税法121条のルールです。
年金の「確定申告をしなくていいルール」は、次の3つすべてにあてはまる人です。
- 1年間の年金の合計が 400万円以下
- 年金が、すべて税金を先に引く対象
- 年金のほかの所得が 20万円以下
確定申告をする人は、ワンストップ特例は使えないので、ふるさと納税も確定申告に書きます。
② 税金を納めていない人は、税金は安くならない
年金の金額などで、所得税も住民税もかかっていない人は、ふるさと納税をしても、税金は安くなりません。
③ 所得税が0円で、住民税だけ安くしてもらう人は、住民税の申告
所得税が0円になっていて、住民税からだけ控除を受ける人は、住民税の申告書をお住まいの市区町村に出す必要があります。
くわしくは、お住まいの市区町村にたずねてください。
ふるさと納税のやり方は5ステップ
ふるさと納税のやり方は、次の5つのステップです。
ステップ4だけ、ワンストップ特例を使うか、確定申告をするかで分かれます。

ステップ4だけ、ワンストップ特例か確定申告かで分かれます。
ステップ1 上限の目安を知る
まずは、自分の負担が2,000円ですむ寄附の上限の目安を知っておきましょう。
- 住民税の通知書があって、「所得割(しょとくわり)」の金額が分かる人 → この記事の計算ツールへ
- 通知書がない・分からない人で、給料をもらっている人 → ふるさと納税サイト「さとふる」の簡単シミュレーション(年収と家族構成を入れるだけ)
- 年金をもらっている人で、所得割が分からない人 → お住まいの市区町村の住民税の担当にたずねる
(さとふるの簡単シミュレーションは、年金をもらっている人や、自営業の人は使えません。さとふるのページにそう書かれています。)
ステップ2 応援する自治体を選んで、寄附する
応援したい自治体を選んで、寄附をします。
申し込み方や払い方は、自治体によってちがいます。自治体のホームページなどで確かめてください。
私は、さとふるで申し込んで、お礼の品を実家に送っていました。
ステップ3 受領書(寄附をした証明の書類)をとっておく
寄附をすると、自治体から寄附を証明する書類(受領書)が届きます。
確定申告をするときに使うので、大切にとっておきましょう。
ステップ4 税金を安くしてもらう手続きをする
ふるさと納税をしただけでは、税金は安くなりません。
次のどちらかの手続きが必要です。
A ワンストップ特例を使う
- 確定申告をしなくても、税金を安くしてもらえる方法です
- 使えるのは、確定申告がいらない人で、寄附先が1年で5つまでの人です
- ふるさと納税をするときに、寄附先の自治体に「申請書」を出します
- 一部の自治体では、マイナンバーカードを使ったオンライン申請もできます。くわしくは寄附先の自治体にたずねてください
B 確定申告をする
- ふるさと納税をした次の年の3月15日までに、税務署に確定申告をします
- 確定申告のときは、ステップ3の受領書をつけます

ワンストップ特例か、確定申告。どちらかの手続きが必要です。
ステップ5 税金が安くなる
- Aのワンストップ特例の人:所得税からは引かれず、その分もふくめて全部、次の年度の住民税から引かれます
- Bの確定申告の人:所得税は、ふるさと納税をした年の分から引かれます(先に引かれていた所得税があれば、戻ってくることがあります)。住民税は、次の年度の分が安くなります
ワンストップ特例が使える人・使えない人
ワンストップ特例を使えるのは、次の両方にあてはまる人です。
- 確定申告がいらない人(会社員など)
- 寄附先の自治体が、1年で5つまで
ただし、ワンストップ特例を申請しても、次の場合は使えなくなります。
- 医療費控除などのために、確定申告をした(または住民税の申告をした)
- 6つ以上の自治体に、ワンストップ特例を申請した
- 申請したあとに引っこしなどをしたのに、次の年の1月10日までに、寄附先に変更の届けを出していない

確定申告をすると、ワンストップ特例はなかったことになります。
使えなくなった場合は、確定申告で、ふるさと納税の分も申告します。
このとき、ワンストップ特例を申請した分もふくめて、すべてのふるさと納税を確定申告に書きます。
申請のときの注意
- 同じ年に、同じ自治体に何回か寄附した場合は、寄附をするたびに申請が必要です(自治体の数は「1つ」と数えます)
- 寄附の申し込みのときに「申請書を送ってほしい」の欄にチェックしただけでは、申請は終わっていません。届いた申請書に書いて、寄附先に出します
いつまでに寄附すればいい?
ふるさと納税は、1年中いつでもできます。
ただし、税金を安くしてもらうのは、1月〜12月の1年単位です。
たとえば、2026年に寄附した分は、2026年の1年間の税金の計算の中で扱われます。
つまり、2026年の分にしたいなら、2026年12月31日までに寄附する必要があります。

ふるさと納税は1月〜12月の1年単位。2026年の分は12月31日までの寄附です。
お礼の品にも、税金がかかることがある
自治体によっては、寄附のお礼に、特産品などを送ってくれます。
このお礼の品は、「一時所得(いちじしょとく)」というお金のあつかいになります。
一時所得は、1年間に50万円をこえた場合に、こえた分に税金がかかります。
懸賞や福引きの賞品なども、一時所得です。

お礼の品は一時所得。1年間で50万円をこえると、税金がかかります。
上限の目安を計算してみよう(くわしく知りたい人向け)
総務省は、上限を考えるための計算のしかたを公開しています。
その計算式を使って、上限の目安を出すツールを作りました。用意するものは、次の2つです。
- ① 住民税の「所得割(しょとくわり)」の金額:市区町村から届く住民税の通知書に書かれています。見つからないときは、お住まいの市区町村にたずねてください
- ② 所得税の税率:「課税される所得金額」で決まります。確定申告をした人は、確定申告書に書かれています
計算のしかたは、次のとおりです(総務省「税金の控除について」より)。
上限の目安 = 所得割 × 20% ÷(90% − 所得税の税率)+ 2,000円
たとえば、所得割が100,000円で、所得税の税率が5%の人は、次のようになります。
(所得税の税率には、復興特別所得税という所得税の2.1%の税金がふくまれるので、5%は5.105%で計算します。)
- ① 100,000円 × 20% = 20,000円
- ② 20,000円 ÷(90% − 5.105%)= 23,558円
- ③ 23,558円 + 2,000円 = 25,558円
この人は、約25,558円までなら、自分の負担が2,000円ですむ、という目安になります。

住民税の「所得割」と、所得税の税率の2つで、上限の目安が出せます。
下のツールの黄色のマスに「所得割」を入れて、所得税の税率を選んでください。上限の目安が自動で出ます。
ふるさと納税の上限の目安ツール(2026年の寄附用)
総務省が公開している計算式で、自分の負担が2,000円ですむ寄附の上限の目安を出します。
市区町村から届いた住民税の通知書に書かれている「所得割」の金額を入れてください(年額)。
「課税される所得金額」で決まります。確定申告をした人は、確定申告書に書かれています。分からないときは、低いほうを選ぶと、目安は小さめに出ます。
―
※ 所得税の税率には、復興特別所得税(所得税の2.1%)をふくめています(例:5% → 5.105%)。
※ 住民税の通知書の所得割は、前の年の収入をもとにした金額です。今年の収入が大きく変わる人は、上限も変わります。
※ 総務省の説明では、この計算に使う所得税の税率は、住民税の所得の金額から決める税率で、確定申告書の税率とちがう場合があります。
※ これは目安です。正確な上限は、お住まいの市区町村の住民税の担当にたずねてください。
※ 入れた数字は、お使いのスマホ・パソコンのブラウザの中だけで計算します。このブログに送られることはありません。
ツールを使うときは、次のことに注意してください。
- 住民税の通知書の所得割は、前の年の収入をもとにした金額です。今年の収入が大きく変わる人は、上限も変わります
- 総務省の説明では、この計算に使う所得税の税率は、住民税の所得の金額から決める税率で、確定申告書の税率とちがう場合があります
- 所得税の税率が分からないときは、低いほうを選ぶと、目安は小さめに出ます
- これは目安です。正確な上限は、お住まいの市区町村の住民税の担当にたずねてください
所得割が分からないときは、ツールは使わずに、お住まいの市区町村の住民税の担当に上限をたずねてください。総務省も、具体的な計算は市区町村にたずねるよう案内しています。
ただし、総務省のページには、住んでいる自治体によっては、上限の金額を答えられない場合があるとも書かれています。
給料をもらっている人は、「さとふる」でも目安が分かる
会社などから給料をもらっている人は、ふるさと納税サイト「さとふる」の簡単シミュレーションでも、上限の目安が分かります。私も、さとふるで目安を確かめていました。
- 入れるのは、年収と家族構成の2つです(どちらも、寄附する年の12月31日時点の見込み)
- 住民税の通知書を用意しなくても使えるので、手軽です
さとふる以外のサイト(楽天ふるさと納税など)で寄附する人も、この目安を使えます。
ただし、さとふるのページには、次のことが書かれています。
- 簡単シミュレーションは、年金をもらっている人や、自営業の人は使えません(くわしく計算する「詳細シミュレーション」も、年金をもらっている人は使えません)
- 生命保険料控除や医療費控除などは入っていない、目安の金額です
年金をもらっている人は、上のツールを使うか、お住まいの市区町村の住民税の担当に上限をたずねてください。
まとめ
ふるさと納税で大事なことは、次のとおりです。
- ふるさと納税は、名前は「納税」でも、じつは自治体への寄附。どの自治体にも寄附できる
- 寄附した金額から2,000円を引いた分が、所得税と住民税から引かれる。ただし上限がある
- 2,000円は、1年間の合計で1回だけ
- 税金が安くなるのは、所得税や住民税を納めている人。給料だけ・給料と年金・年金だけの、どのタイプかを確かめる
- 2026年の分は、12月31日までの寄附
- 税金を安くするには、ワンストップ特例か確定申告
- ワンストップ特例は、確定申告がいらない人で、寄附先が5つまで。医療費控除などで確定申告をすると、なかったことになる
- 60代で年金をもらっている人は、年金の「確定申告をしなくていいルール」を使い、住民税の申告もいらないならワンストップ特例を使える
- お礼の品は一時所得。1年間で50万円をこえると税金がかかる
ふるさと納税は、応援したい地域を選べて、税金も安くなるしくみです。
年内に寄附する方は、手続き(ワンストップ特例か確定申告)まで忘れずにしてくださいね。


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