【2026年版】加給年金とは?年下の妻・夫がいる人は必見!年に約42万円もらえる条件と注意点

こんにちは。FP2級を持ち、59歳で宅建に合格した kyoko です。

「加給年金(かきゅうねんきん)って、聞いたことはあるけど、よく分からない」
「うちは、もらえるのかな?」

そんなふうに思ったことはありませんか?

加給年金は、年金の「家族手当」のようなものです。
条件にあてはまると、年に約42万円が、自分の年金に上乗せされます。
年の差が大きい夫婦ほど、もらえる期間が長くなるので、合計すると100万円をこえることも少なくありません。

大事なことは、次の4つです。

  • 自分の厚生年金が20年以上あって、年下の配偶者(妻や夫)がいると、もらえることがある
  • 金額は、配偶者の分が年に42万3,700円(2026年度)
  • もらえるのは、配偶者が65歳になるまで
  • 配偶者が厚生年金を20年以上かけていたり、自分が繰り下げたりすると、もらえないことがある

この記事では、加給年金のしくみと、もらえる条件、知っておきたい注意点を、図でやさしくお話しします。

目次

【2026年10月時点】この記事を読んでほしい人

  • 年下の妻(夫)がいる人
  • 会社員として、厚生年金に20年以上入っている人
  • 年金を繰り下げて増やそうか、考えている人

ひとつでもあてはまる人は、ぜひ最後まで読んでみてください。

ひとつでもあてはまれば、この記事は必見です。

加給年金ってなに?

加給年金とは、厚生年金に長く入っていた人が65歳になったとき、生活を支えている年下の配偶者や子どもがいると、自分の年金に上乗せされるお金です。

会社の給料に「家族手当」がつくのと、少し似ています。

たとえば、夫が65歳になったとき、妻がまだ62歳だったとします。
妻は、65歳になるまで自分の年金(老齢基礎年金)をもらえません。
そこで、妻が65歳になるまでの間、夫の年金に加給年金が上乗せされます。

もちろん、妻が年上で、夫が年下の場合も同じです。
この記事では「自分」「配偶者」と書いていきますね。

もらえる条件は3つ

配偶者の分の加給年金をもらうには、次の3つの条件を満たす必要があります。

① 自分の厚生年金が20年以上

会社員として、厚生年金に入っていた期間が20年(240か月)以上あることが必要です。

65歳のときに20年に足りなくても、65歳を過ぎて働き続けて20年以上になれば、年金が見直されるとき(毎年10月や、会社をやめたときなど)から加算されます。

② 配偶者が65歳未満

加給年金がつくのは、配偶者が65歳になるまでです。
そのため、配偶者が年下であることが必要です。
同い年や年上の配偶者の場合は、自分が65歳になったとき、配偶者もすでに65歳以上なので、もらえません。

③ 配偶者の生活を支えている(生計維持)

「生活を支えている」とは、次の2つを満たすことです。

  • 生計を同じくしている:いっしょに住んでいる(別に住んでいても、仕送りをしている、健康保険の扶養に入っているなどでも認められます)
  • 配偶者の収入が多すぎない:配偶者の前の年の収入が850万円未満(または所得が655万5千円未満)

共働きの夫婦でも、配偶者の年収が850万円未満なら、この条件は満たします。

子どもがいる場合も

18歳になった年度の3月31日までの子ども(障害のある子どもは20歳未満)がいる場合も、加給年金がつきます。
50代・60代で子どもを育てている人は、こちらも確かめておきましょう。

いくらもらえる?

2026年度(2026年4月から)の加給年金の金額は、次のとおりです。

対象1年の金額
配偶者423,700円
子ども(1人目・2人目)1人 243,800円
子ども(3人目から)1人 81,300円

配偶者の分は、もとの金額(243,800円)に「特別加算」(179,900円)が足されて、42万3,700円になります。
(特別加算は、自分の生まれた年で金額が変わります。昭和18年4月2日以降に生まれた人は、179,900円です。)

年の差が大きいほど、合計は多くなる

加給年金は、配偶者が65歳になるまでもらえます。
つまり、年の差が大きいほど、もらえる期間が長くなります。

  • 3歳年下なら:42万3,700円 × 3年 = 約127万円
  • 5歳年下なら:42万3,700円 × 5年 = 約212万円

(毎年度の金額が同じとした場合の、おおよその計算です。)

配偶者が65歳になったら「振替加算」に

配偶者が65歳になると、加給年金は終わります。
そのかわりに、条件を満たすと、配偶者の老齢基礎年金に「振替加算(ふりかえかさん)」が上乗せされることがあります。

振替加算がつくのは、配偶者が昭和41年4月1日以前に生まれた人だけです。
金額は、生まれた年が遅いほど少なくなり、昭和41年4月2日以降に生まれた人には、つきません。
また、配偶者自身の厚生年金が20年以上ある場合も、つきません。

知っておきたい5つの注意点

加給年金には、知らないと損をしたり、あとで困ったりするポイントがあります。

① 届出が必要なことがある

加給年金をもらうには、届出が必要です。
年金の請求のときに、配偶者のことを書いていなかった場合などは、「加給年金額加算開始事由該当届」を、年金事務所に出します。

自分が対象になりそうなのに、年金の通知に加給年金がのっていないときは、年金事務所に聞いてみましょう。

② 配偶者が厚生年金を20年以上かけていると、止まる

配偶者が、厚生年金に20年以上入っていて、自分の老齢厚生年金をもらう権利があるときは、加給年金は止まります。

2022年4月からは、配偶者が働いていて年金が全部止まっているなど、実際には年金を受け取っていなくても、もらう権利があれば加給年金は止まるようになりました。
(2022年3月の時点ですでに加給年金をもらっていた人などには、引き続きもらえる経過措置があります。)

配偶者が障害年金をもらっているときも、止まります。

③ 繰り下げて待っている間は、もらえない

年金は、もらい始めを遅らせる(繰り下げる)と増えます。
でも、繰り下げて年金を受け取っていない間は、加給年金ももらえません。
また、繰り下げても、加給年金は増えません。

年の差が小さい夫婦だと、繰り下げて待っている間に配偶者が65歳になり、加給年金を1円ももらえないことにもなります。
繰り下げを考えている人は、加給年金のことも合わせて考えましょう。

繰り下げについては、こちら → 年金は何歳から受け取る?繰り上げ・繰り下げを図でやさしく解説

④ 働いて老齢厚生年金が全部止まると、加給年金も止まる

65歳を過ぎても会社で働き、お給料が多くて老齢厚生年金が全部止まるほどの場合は、加給年金も止まります。
2026年4月からは、お給料と年金の合計が1か月65万円まで、年金は減らないようになりました。

働きながら年金をもらうときのしくみは、こちら → 【2026年版】働きながら年金をもらうと減る?在職老齢年金の基準が65万円に|計算例つきでやさしく解説

⑤ 離婚したときなども終わる

加給年金は、配偶者が65歳になったとき以外にも、離婚したときや、配偶者が亡くなったときなどに終わります。
終わるときにも、届出が必要になることがあります。

2028年4月から、加給年金が見直される

2025年6月に年金の法律が改正され、2028年4月から、加給年金が見直されることになりました。

  • 配偶者の分:408,100円 → 367,200円に引き下げ(2024年度の価格)
    ただし、引き下げはこれからもらう人だけです。すでにもらっている人は、今の金額のままです
  • 子どもの分:1人目・2人目234,800円、3人目から78,300円 → 一律281,700円に引き上げ(2024年度の価格)
    こちらは、すでにもらっている人も引き上げの対象です

共働きの夫婦が増えたことなど、社会の変化に合わせた見直しです。
実際の金額は、毎年度の改定で変わります。

自分がもらえるか、確かめるには

自分が加給年金の対象になるかは、次のところで確かめられます。

  • 年金事務所:窓口で相談できます
  • ねんきんダイヤル:電話で相談できます

厚生年金に入っていた期間が20年あるかは、ねんきん定期便やねんきんネットで確かめられます。

ねんきん定期便の見方については、こちら → ねんきん定期便、50代からはここを見る!見込額と記録の確認ポイント

まとめ

  • 加給年金は、年金の「家族手当」のようなもの。条件にあてはまると、自分の年金に上乗せされる
  • 条件は、自分の厚生年金が20年以上、配偶者が65歳未満、配偶者の生活を支えているの3つ
  • 金額は、配偶者の分が年に42万3,700円(2026年度)。年の差が大きいほど、合計は多くなる
  • 配偶者が65歳になると終わり、条件を満たせば配偶者の年金に振替加算がつく
  • 配偶者が厚生年金を20年以上かけていると止まる。繰り下げて待っている間はもらえない
  • 2028年4月から、これからもらう人の配偶者の分は引き下げ、子どもの分は引き上げ

加給年金は、条件にあてはまれば、合計で100万円をこえることもある大切なお金です。
「うちは関係ない」と思わずに、一度、自分と配偶者の年齢や、厚生年金の期間を確かめてみませんか。

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