【50代・60代】今さら聞けない、ふるさと納税のしくみ|自分は対象?やり方は5ステップ(2026年分は12月31日まで)

ふるさと納税 今さら聞けないしくみとやり方5ステップ

こんにちは。FP2級を持ち、59歳で宅建に合格した kyoko です。

「ふるさと納税って、よく聞くけど、そもそも何なの?」
「まわりはやっているみたいだけど、今さら人に聞けない…」
「年金をもらうようになっても、ふるさと納税はできるの?」

こんなふうに思ったことはありませんか。
知らなくても、恥ずかしいことではありません。この記事で、いっしょに確かめていきましょう。

私は、ふるさと納税サイトの「さとふる」で、自分が寄附できる金額の上限(限度額)の目安を確かめてから、毎年、お礼の品を実家に送っていました。

この記事では、ふるさと納税を「そもそも何?」から、図を使ってやさしくお話しします。
働いている方も、年金をもらっている方も、自分がどのタイプかを確かめながら読めるようにしました。

同じ内容を、YouTubeの動画(約15分)でもお話ししています。読むより聞くほうが楽な方は、こちらもどうぞ。

目次

【2026年11月時点】この記事を読んでほしい人

  • ふるさと納税って、そもそも何?と思っている人
  • 会社で働いていて、ワンストップ特例を使いたい人
  • 年金をもらうようになって、ふるさと納税をどうするか迷っている人
  • 医療費控除などで、確定申告をする予定の人

ひとつでもあてはまる人は、ぜひ最後まで読んでみてください。

この記事を読んでほしい人のチェックリスト

ひとつでもあてはまれば、ふるさと納税のしくみを確かめておきましょう。

そもそも、ふるさと納税ってなに?

名前は「納税」でも、じつは「寄附」

ふるさと納税は、「納税」という名前がついていますが、じっさいには、自分で選んだ自治体(都道府県や市区町村)への「寄附」です。

生まれた町でなくても、寄附できる

寄附できるのは、生まれた町だけではありません。お世話になった地域や、応援したい地域など、日本全国のどの自治体にも寄附できます。

どうしてできたの?

総務省は、ふるさと納税ができたわけを、次のように説明しています。

地方で生まれ育って、都会で働くようになると、税金は、いま住んでいる自治体に納めます。
そこで、税のしくみを通して、育ててくれたふるさとや、応援したい地域の力になれるようにと考えて作られたのが、ふるさと納税です。

寄附すると、税金が安くなる

ふるさと納税をすると、寄附した金額のうち2,000円をこえる部分が、所得税と住民税から引かれます。
(税金から引かれることを「控除(こうじょ)」といいます。)

総務省は、次のような例をあげています。

  • 年収700万円の会社員で、扶養している家族が夫・妻だけの人が
  • 30,000円のふるさと納税をすると
  • 2,000円をこえる 28,000円(30,000円 − 2,000円)が、所得税と住民税から引かれる
30,000円寄附すると28,000円が税金から引かれるしくみ

30,000円寄附すると、2,000円をこえる28,000円が税金から引かれます(総務省の例)。

2,000円は、1年に1回だけ

自分で負担する2,000円は、寄附1回ごとにかかるものではありません。
1年間(1月〜12月)の寄附の合計に対して、1回だけです。

引いてもらえる金額には、上限がある

税金から引いてもらえる金額には、上限があります。
上限は、その人の収入や、ほかの控除の状況によって変わります。

上限をこえて寄附した分は、自分の負担が2,000円より多くなります。
上限の目安の調べ方は、このあとの「やり方は5ステップ」でお話しします。

自分は対象?3つのタイプで確かめよう

税金を納めている人が対象

ふるさと納税で税金が安くなるのは、所得税や住民税を納めている人です。
また、ふるさと納税は、税金を納めている本人の名前で寄附する必要があります。

あなたはどのタイプ?

ふるさと納税の手続きは、どんな収入があるかで変わります。
50代・60代は、働き方も、年金をもらいはじめる時期も、人によってちがいます。まずは、自分がどのタイプかを確かめてみてください。

あなたの収入たとえば確かめたいこと
給料だけ会社員・パートで働いている人ワンストップ特例が使えるか
給料と年金の両方働きながら年金をもらっている人確定申告がいるか
年金だけ仕事をやめて、年金で暮らしている人税金を納めているか
給料だけ・給料と年金・年金だけの3つのタイプ

収入の種類で、確かめたいことが変わります。

給料だけの人

会社などで働いていて、確定申告をする予定がない人は、寄附先が5つまでなら、ワンストップ特例(確定申告をしないで税金を安くしてもらう方法)を使えます。

  • 寄附先が6つ以上になったら、確定申告が必要です
  • 医療費控除などで確定申告をする年は、ワンストップ特例はなかったことになります。ふるさと納税も確定申告に書きます

(60歳をすぎて会社で働いている方の年末調整は、60歳をすぎて働く人の年末調整の記事でお話ししています。)

給料と年金の両方の人

給料と年金の両方をもらっている人は、まず、確定申告がいるかどうかを確かめてください。
確定申告をする人は、ワンストップ特例は使えません。ふるさと納税も確定申告に書きます。

たとえば、年金の「確定申告をしなくていいルール」には、「年金のほかの所得が20万円以下」という条件があります。
パートの給料なら、2026年の分は、給料が94万円以下で、給料の所得が20万円以下になります。

くわしくは、年金をもらっている人の確定申告の記事でお話ししています。

年金だけの人

年金をもらっている人も、ふるさと納税はできます。注意したいのは、次の3つです。

年金をもらっている人の3つの注意

年金をもらっている人は、確定申告がいるかどうかで、手続きが変わります。

① ワンストップ特例を使えるのは、確定申告も住民税の申告もいらない人

総務省の通知では、ワンストップ特例を使える人を「所得税の確定申告をしなくてよい人(所得税法121条のルールを使う人をふくむ)」で、「住民税の申告もいらない人」としています。
年金の「確定申告をしなくていいルール」(確定申告不要制度)も、この所得税法121条のルールです。

年金の「確定申告をしなくていいルール」は、次の3つすべてにあてはまる人です。

  • 1年間の年金の合計が 400万円以下
  • 年金が、すべて税金を先に引く対象
  • 年金のほかの所得が 20万円以下

確定申告をする人は、ワンストップ特例は使えないので、ふるさと納税も確定申告に書きます。

② 税金を納めていない人は、税金は安くならない

年金の金額などで、所得税も住民税もかかっていない人は、ふるさと納税をしても、税金は安くなりません。

③ 所得税が0円で、住民税だけ安くしてもらう人は、住民税の申告

所得税が0円になっていて、住民税からだけ控除を受ける人は、住民税の申告書をお住まいの市区町村に出す必要があります。
くわしくは、お住まいの市区町村にたずねてください。

ふるさと納税のやり方は5ステップ

ふるさと納税のやり方は、次の5つのステップです。
ステップ4だけ、ワンストップ特例を使うか、確定申告をするかで分かれます。

ふるさと納税のやり方5ステップ

ステップ4だけ、ワンストップ特例か確定申告かで分かれます。

ステップ1 上限の目安を知る

まずは、自分の負担が2,000円ですむ寄附の上限の目安を知っておきましょう。

  • 住民税の通知書があって、「所得割(しょとくわり)」の金額が分かる人 → この記事の計算ツールへ
  • 通知書がない・分からない人で、給料をもらっている人 → ふるさと納税サイト「さとふる」の簡単シミュレーション(年収と家族構成を入れるだけ)
  • 年金をもらっている人で、所得割が分からない人 → お住まいの市区町村の住民税の担当にたずねる

(さとふるの簡単シミュレーションは、年金をもらっている人や、自営業の人は使えません。さとふるのページにそう書かれています。)

ステップ2 応援する自治体を選んで、寄附する

応援したい自治体を選んで、寄附をします。
申し込み方や払い方は、自治体によってちがいます。自治体のホームページなどで確かめてください。

私は、さとふるで申し込んで、お礼の品を実家に送っていました。

ステップ3 受領書(寄附をした証明の書類)をとっておく

寄附をすると、自治体から寄附を証明する書類(受領書)が届きます。
確定申告をするときに使うので、大切にとっておきましょう。

ステップ4 税金を安くしてもらう手続きをする

ふるさと納税をしただけでは、税金は安くなりません。
次のどちらかの手続きが必要です。

A ワンストップ特例を使う

  • 確定申告をしなくても、税金を安くしてもらえる方法です
  • 使えるのは、確定申告がいらない人で、寄附先が1年で5つまでの人です
  • ふるさと納税をするときに、寄附先の自治体に「申請書」を出します
  • 一部の自治体では、マイナンバーカードを使ったオンライン申請もできます。くわしくは寄附先の自治体にたずねてください

B 確定申告をする

  • ふるさと納税をした次の年の3月15日までに、税務署に確定申告をします
  • 確定申告のときは、ステップ3の受領書をつけます
ワンストップ特例と確定申告の2つの方法

ワンストップ特例か、確定申告。どちらかの手続きが必要です。

ステップ5 税金が安くなる

  • Aのワンストップ特例の人:所得税からは引かれず、その分もふくめて全部、次の年度の住民税から引かれます
  • Bの確定申告の人:所得税は、ふるさと納税をした年の分から引かれます(先に引かれていた所得税があれば、戻ってくることがあります)。住民税は、次の年度の分が安くなります

ワンストップ特例が使える人・使えない人

ワンストップ特例を使えるのは、次の両方にあてはまる人です。

  • 確定申告がいらない人(会社員など)
  • 寄附先の自治体が、1年で5つまで

ただし、ワンストップ特例を申請しても、次の場合は使えなくなります。

  • 医療費控除などのために、確定申告をした(または住民税の申告をした)
  • 6つ以上の自治体に、ワンストップ特例を申請した
  • 申請したあとに引っこしなどをしたのに、次の年の1月10日までに、寄附先に変更の届けを出していない
ワンストップ特例が使えなくなる3つの場合

確定申告をすると、ワンストップ特例はなかったことになります。

使えなくなった場合は、確定申告で、ふるさと納税の分も申告します。
このとき、ワンストップ特例を申請した分もふくめて、すべてのふるさと納税を確定申告に書きます。

申請のときの注意

  • 同じ年に、同じ自治体に何回か寄附した場合は、寄附をするたびに申請が必要です(自治体の数は「1つ」と数えます)
  • 寄附の申し込みのときに「申請書を送ってほしい」の欄にチェックしただけでは、申請は終わっていません。届いた申請書に書いて、寄附先に出します

いつまでに寄附すればいい?

ふるさと納税は、1年中いつでもできます。

ただし、税金を安くしてもらうのは、1月〜12月の1年単位です。
たとえば、2026年に寄附した分は、2026年の1年間の税金の計算の中で扱われます。

つまり、2026年の分にしたいなら、2026年12月31日までに寄附する必要があります。

2026年分は12月31日までの寄附

ふるさと納税は1月〜12月の1年単位。2026年の分は12月31日までの寄附です。

お礼の品にも、税金がかかることがある

自治体によっては、寄附のお礼に、特産品などを送ってくれます。
このお礼の品は、「一時所得(いちじしょとく)」というお金のあつかいになります。

一時所得は、1年間に50万円をこえた場合に、こえた分に税金がかかります。
懸賞や福引きの賞品なども、一時所得です。

お礼の品は一時所得で50万円をこえると税金

お礼の品は一時所得。1年間で50万円をこえると、税金がかかります。

上限の目安を計算してみよう(くわしく知りたい人向け)

総務省は、上限を考えるための計算のしかたを公開しています。
その計算式を使って、上限の目安を出すツールを作りました。用意するものは、次の2つです。

  • ① 住民税の「所得割(しょとくわり)」の金額:市区町村から届く住民税の通知書に書かれています。見つからないときは、お住まいの市区町村にたずねてください
  • ② 所得税の税率:「課税される所得金額」で決まります。確定申告をした人は、確定申告書に書かれています

計算のしかたは、次のとおりです(総務省「税金の控除について」より)。

上限の目安 = 所得割 × 20% ÷(90% − 所得税の税率)+ 2,000円

たとえば、所得割が100,000円で、所得税の税率が5%の人は、次のようになります。
(所得税の税率には、復興特別所得税という所得税の2.1%の税金がふくまれるので、5%は5.105%で計算します。)

  • ① 100,000円 × 20% = 20,000円
  • ② 20,000円 ÷(90% − 5.105%)= 23,558円
  • ③ 23,558円 + 2,000円 = 25,558円

この人は、約25,558円までなら、自分の負担が2,000円ですむ、という目安になります。

上限の目安の計算式

住民税の「所得割」と、所得税の税率の2つで、上限の目安が出せます。

下のツールの黄色のマスに「所得割」を入れて、所得税の税率を選んでください。上限の目安が自動で出ます。

ふるさと納税の上限の目安ツール(2026年の寄附用)

総務省が公開している計算式で、自分の負担が2,000円ですむ寄附の上限の目安を出します。

1住民税の「所得割」の金額

市区町村から届いた住民税の通知書に書かれている「所得割」の金額を入れてください(年額)。

2所得税の税率

「課税される所得金額」で決まります。確定申告をした人は、確定申告書に書かれています。分からないときは、低いほうを選ぶと、目安は小さめに出ます。

2,000円の負担ですむ寄附の上限の目安
―
1と2を入れると、ここに計算のしかたが出ます。
※ 計算式(総務省「税金の控除について」より):上限の目安 = 所得割 × 20% ÷(90% − 所得税の税率)+ 2,000円
※ 所得税の税率には、復興特別所得税(所得税の2.1%)をふくめています(例:5% → 5.105%)。
※ 住民税の通知書の所得割は、前の年の収入をもとにした金額です。今年の収入が大きく変わる人は、上限も変わります。
※ 総務省の説明では、この計算に使う所得税の税率は、住民税の所得の金額から決める税率で、確定申告書の税率とちがう場合があります。
※ これは目安です。正確な上限は、お住まいの市区町村の住民税の担当にたずねてください。
※ 入れた数字は、お使いのスマホ・パソコンのブラウザの中だけで計算します。このブログに送られることはありません。

ツールを使うときは、次のことに注意してください。

  • 住民税の通知書の所得割は、前の年の収入をもとにした金額です。今年の収入が大きく変わる人は、上限も変わります
  • 総務省の説明では、この計算に使う所得税の税率は、住民税の所得の金額から決める税率で、確定申告書の税率とちがう場合があります
  • 所得税の税率が分からないときは、低いほうを選ぶと、目安は小さめに出ます
  • これは目安です。正確な上限は、お住まいの市区町村の住民税の担当にたずねてください

所得割が分からないときは、ツールは使わずに、お住まいの市区町村の住民税の担当に上限をたずねてください。総務省も、具体的な計算は市区町村にたずねるよう案内しています。
ただし、総務省のページには、住んでいる自治体によっては、上限の金額を答えられない場合があるとも書かれています。

給料をもらっている人は、「さとふる」でも目安が分かる

会社などから給料をもらっている人は、ふるさと納税サイト「さとふる」の簡単シミュレーションでも、上限の目安が分かります。私も、さとふるで目安を確かめていました。

  • 入れるのは、年収と家族構成の2つです(どちらも、寄附する年の12月31日時点の見込み)
  • 住民税の通知書を用意しなくても使えるので、手軽です

さとふる以外のサイト(楽天ふるさと納税など)で寄附する人も、この目安を使えます。

ただし、さとふるのページには、次のことが書かれています。

  • 簡単シミュレーションは、年金をもらっている人や、自営業の人は使えません(くわしく計算する「詳細シミュレーション」も、年金をもらっている人は使えません)
  • 生命保険料控除や医療費控除などは入っていない、目安の金額です

年金をもらっている人は、上のツールを使うか、お住まいの市区町村の住民税の担当に上限をたずねてください。

まとめ

ふるさと納税で大事なことは、次のとおりです。

  • ふるさと納税は、名前は「納税」でも、じつは自治体への寄附。どの自治体にも寄附できる
  • 寄附した金額から2,000円を引いた分が、所得税と住民税から引かれる。ただし上限がある
  • 2,000円は、1年間の合計で1回だけ
  • 税金が安くなるのは、所得税や住民税を納めている人。給料だけ・給料と年金・年金だけの、どのタイプかを確かめる
  • 2026年の分は、12月31日までの寄附
  • 税金を安くするには、ワンストップ特例か確定申告
  • ワンストップ特例は、確定申告がいらない人で、寄附先が5つまで。医療費控除などで確定申告をすると、なかったことになる
  • 60代で年金をもらっている人は、年金の「確定申告をしなくていいルール」を使い、住民税の申告もいらないならワンストップ特例を使える
  • お礼の品は一時所得。1年間で50万円をこえると税金がかかる

ふるさと納税は、応援したい地域を選べて、税金も安くなるしくみです。
年内に寄附する方は、手続き(ワンストップ特例か確定申告)まで忘れずにしてくださいね。

「今さら聞けない お金と家のキホン」シリーズ

今さら聞けない お金と家のキホン シリーズ

人に聞くのはちょっと恥ずかしい、お金と家のしくみを、「そもそも何?」からお話しするシリーズです。

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