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こんにちは。FP2級を持ち、59歳で宅建に合格した kyoko です。
「親が住まなくなった実家、古くなってきたし、壊したほうがいいのかな…」
「解体って、業者さんに頼めば全部やってくれるの?」
「家を壊したら、税金はどうなるの?」
こんなふうに思ったことはありませんか。
そもそも、実家の解体って、なにをするの?
このブログは、そんな「今さら人に聞けない」を、いっしょに確かめる場所です。
この記事では、実家の解体を「壊す前」「壊すとき」「壊したあと」の順番で、国や法務局、市区町村の資料をもとに、やさしくお話しします。
【2026年11月時点】この記事を読んでほしい人
- だれも住まなくなった実家を、壊そうか迷っている人
- 相続した古い家を、どうするか決められない人
- 解体を考えているけれど、何から始めればいいか分からない人
ひとつでもあてはまる人は、ぜひ最後まで読んでみてください。

ひとつでもあてはまれば、解体の流れを知っておきましょう。
そもそも、実家の解体ってどう進むの?
解体は、業者さんに工事をお願いして終わり、ではありません。
大きく分けると、次の流れになります。
- 壊す前に確かめる(本当に壊すか・名義・税金・補助金)
- 業者を選んで、見積もり・契約
- 工事の前の届出や調査
- 工事
- 壊したあとの登記

壊す前・壊すとき・壊したあと、の順に進みます。
このうち、持ち主(発注する人)がかかわる手続きもあります。ひとつずつ見ていきましょう。
壊す前に確かめたい4つのこと
① 本当に壊す?「売る」「貸す」も考える
家は、一度壊すと元にはもどせません。
壊す前に、「そのまま売る」「貸す」「手入れをしながら持っておく」という道も考えてみましょう。
相続した実家を売るときには、条件を満たせば、売ったもうけから最高3,000万円を差し引ける特例があります。家を取り壊して土地を売る場合も使えます。
→ 相続した実家を売るなら必見!空き家の3,000万円特別控除とは?
② 名義はだれ?
実家の名義が、亡くなった親のままになっていませんか。
相続した家や土地の名義を変える「相続登記」は、2024年4月から義務になっています。売るときにも名義の変更が必要になるので、早めに確かめておきましょう。
→ 親の家・土地がある人は必見!相続登記の義務化とは?
③ 壊すと、土地の固定資産税が上がることがある
家が建っている土地には、固定資産税を安くする「住宅用地の特例」があります。
固定資産税は、毎年1月1日の状態で決まります。そのため、家を壊して1月1日に住宅が建っていないと、原則としてこの特例が受けられなくなり、土地の税金が上がることがあります。
市区町村の案内の中には、次のように説明しているものもあります。
- 1月1日に家屋があれば、その年度は家屋にも課税される(1月10日に取り壊しても、その年度の分は課税)
- 1月1日に住宅が建っていないと、原則として住宅用地の特例は受けられない
- ただし、建て替えで、土地と家屋の持ち主が前後で同じなど、条件を満たせば特例を受けられる

固定資産税は1月1日の状態で決まります。壊す時期に気をつけましょう。
住宅用地の特例のしくみは、こちらの記事でくわしくお話ししています。
→ 実家が空き家の人は必見!放っておくと固定資産税が約4倍に?
④ 市区町村の補助金がないか
空き家の取り壊しに、補助金を出している市区町村があります。
国にも、市区町村の空き家対策を支援する「空き家対策総合支援事業」というしくみがあり、空き家の持ち主が取り壊しをするときに、市区町村と国が費用の一部を負担する形が示されています。
ただし、補助があるかどうか、どんな家が対象になるか(たとえば、危ない状態の空き家や、跡地を地域のために使う場合など)は、市区町村ごとにちがいます。
壊すと決める前に、実家のある市区町村の空き家の担当に聞いてみましょう。
壊すときの手続き
業者は「許可」か「登録」があるか確かめる
家の解体工事をする業者は、建設業の許可か、都道府県知事の「解体工事業者の登録」を受けている必要があります(国土交通省の建設リサイクル法の質疑応答集)。
見積もりを頼むときに、許可や登録の番号を確かめておくと安心です。
床面積80㎡以上なら、工事の7日前までに届出
建物の床面積の合計が80㎡以上の解体工事は、建設リサイクル法という法律の対象になります。
このとき、発注する人(実家の持ち主)が、工事を始める日の7日前までに、都道府県知事に届出をします(届出の窓口は、市区町村のこともあります)。
- 工事の前に、業者から発注する人への説明があります(契約の前)
- 届出は、契約のあとでないと出せません(業者の名前を書くため)
- 業者に代理をお願いできる場合もありますが、扱いは窓口によってちがうので、届出先に確かめましょう
アスベスト(石綿)の事前調査
2022年(令和4年)4月1日から、解体の床面積の合計が80㎡以上の工事では、アスベストが使われているかどうかの調査結果を、施工業者が都道府県等に報告することが義務になりました。個人の家の解体も対象です。
調査と報告は業者がしますが、結果は発注する人にも説明されます。
家具・家電は、工事の前に片付ける
国土交通省などがつくった解体工事の手続きの一覧では、家具・家電などの残っている物は、工事を始める前に、持ち主が法律にしたがって正しく処分するよう注意しています。

80㎡以上の解体は、届出と石綿の調査が必要です。
| 手続き | だれが | いつまで |
|---|---|---|
| 発注する人への説明 | 業者 | 契約の前 |
| 建設リサイクル法の届出(80㎡以上) | 発注する人(持ち主) | 工事の7日前まで |
| 石綿の事前調査の報告(80㎡以上) | 業者 | 工事の前 |
| 家具・家電などの片付け | 持ち主 | 工事の前 |
壊したあとにすること
建物の「滅失登記」は1か月以内
家を取り壊したら、法務局に「建物の滅失登記(めっしつとうき)」を申請します。
不動産登記法では、建物がなくなったときは、なくなった日から1か月以内に申請しなければならないと決められています。
- 申請するのは、建物の持ち主(登記されている人)
- 解体した業者からもらう「建物滅失証明書」などが必要です
- 申請先は、建物があった場所を管轄する法務局です
登記されていない家のとき
古い家だと、そもそも登記されていないこともあります。登記されていない建物は、滅失登記はできません。
この場合は、市区町村の固定資産税の担当に、取り壊したことを知らせる必要があります(市区町村の案内の中には、固定資産税の担当への申請が必要と説明しているものもあります)。

登記されている家は法務局へ1か月以内に。登記されていない家は市区町村へ。
国に引き取ってもらうなら、壊してから
相続した土地を、国に引き取ってもらう「相続土地国庫帰属制度」は、建物がある土地は申請できません。実家の土地で使いたいときは、原則として建物を壊してからになります。
→ 売れない・使わない親の土地、国に引き取ってもらえる?今さら聞けない「相続土地国庫帰属制度」
見積もりは、どう取ればいい?
解体の費用は、家によってちがいます。いくつかの業者に見積もりを頼んで、内容をくらべてみましょう。
見積もりを頼むときは、許可・登録があるか、届出や石綿の調査を引き受けてくれるか、家具などの片付けが費用に入っているかも確かめておくと安心です。
家を取り壊すときの見積もりは、解体業者を紹介してくれるサービスで頼むこともできます(広告)。
困ったときの相談先
- 補助金・空き家のこと:実家のある市区町村の空き家の担当
- 建設リサイクル法の届出:都道府県(建設リサイクルの担当)。窓口が市区町村のこともあります
- 滅失登記:建物があった場所を管轄する法務局
- 固定資産税:実家のある市区町村の固定資産税の担当(東京23区は都税事務所)
まとめ
実家の解体で大事なことは、次のとおりです。
- 壊す前に、売る・貸すも考える。名義(相続登記)も確かめる
- 固定資産税は1月1日の状態で決まる。壊すと、土地の税金が上がることがある
- 補助金は市区町村ごと。工事の前に聞いてみる
- 業者は建設業の許可か解体工事業者の登録があるか確かめる
- 床面積80㎡以上なら、工事の7日前までに建設リサイクル法の届出(発注する人)。石綿の事前調査も
- 壊したら、1か月以内に滅失登記。登記されていない家は市区町村へ
「壊す」と決める前に、まずは市区町村に補助金と税金のことを聞くところから始めてみてくださいね。
この記事で参考にした公式の資料
この記事の数字や条件は、次の公式の資料で確かめました(2026年11月3日に確認)。制度は変わることがあるので、手続きの前には、最新の内容を確かめてください。
- 国土交通省「建物の解体工事に必要な主な手続き(PDF)」
https://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/region/recycle/d03project/d0305/tyekkulistkaitaitetuduki.pdf - 国土交通省「建設リサイクル法の対象となる建設工事では届出が必要です(PDF)」
https://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/region/recycle/d11pdf/recyclehou/todokede/todokede10.pdf - 国土交通省「建設リサイクル法 質疑応答集(PDF)」
https://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/region/recycle/d11pdf/recyclehou/qanda/qanda2023.pdf - 環境省「報道発表「4月1日から石綿の事前調査結果の報告制度がスタートします」」
https://www.env.go.jp/press/110648.html - 法務局「建物を取り壊した/建物を新築した」
https://houmukyoku.moj.go.jp/homu/fudousan5.html - 法務局「建物滅失登記の申請書の記載例(PDF)」
https://houmukyoku.moj.go.jp/homu/content/001189459.pdf - 国土交通省住宅局「令和8年度 住宅局関係予算概要(PDF)」
https://www.mlit.go.jp/page/content/001982271.pdf - 法務省「相続登記の申請義務化について」
https://www.moj.go.jp/MINJI/minji05_00599.html


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