はじめに
サイドFIREを実現するには、「生活費の見える化」と並行して、退職後の収入源をどう確保するかを考えることが欠かせません。
このステップでは、50代おひとり様に向けて、失業手当の活用方法、無理のない副業の始め方、そして資産の取り崩し方の基本をわかりやすく解説します。
■退職後すぐにもらえる?失業手当の基本
退職後の大きな味方が「雇用保険(失業手当)」です。
もらえる金額や期間は、年齢・雇用保険の加入期間・退職理由によって異なります。
【失業手当の受給条件(主なもの)】
– 雇用保険に過去2年間で12か月以上加入している
– ハローワークに求職申し込みをしている
– 働く意思と能力がある(体調が良好)
■2025年4月改正! 自己都合退職の給付制限が「1か月」に短縮
これまで自己都合退職の場合、7日間の待期期間+2か月または3か月の給付制限がありました。
しかし、2025年4月以降は、給付制限が原則「1か月」に短縮されました。
つまり、「自己都合でも約1か月で失業手当の支給が始まる」ようになったのです。
【受給までの流れ(2025年4月以降)】
1. 退職 → 離職票を受け取る
2. ハローワークで手続き(求職申し込み)
3. 7日間の待期期間 + 原則1か月の給付制限(自己都合)
4. 失業認定を受けて給付スタート
■サイドFIRE後は「ゆるく働く」が新常識
サイドFIREを目指す多くの人が選ぶのは、「フルタイムではない働き方」です。
特に50代になると、体力や家庭環境を考慮してパート・アルバイト・在宅副業などを選ぶ人が増えています。
【無理なく続けられる副業の例】
– ブログ・アフィリエイト
– クラウドワークスでライティングやデータ入力
– 資格を活かした講師・アドバイザー業
– ネットショップやフリマアプリ販売
月3〜5万円の副収入でも、生活の安心感は大きく変わります。
■資産の取り崩しは「順番」がカギ
収入を補いつつ、足りない分は貯蓄や資産から取り崩すことになりますが、順番を間違えると将来に大きな影響が出ます。
【一般的な取り崩しの順番(例)】
1. 現金預金(当面の生活費)
2. 定期預金や貯蓄型保険
3. 株式・投資信託(税金とリスクを考慮)
4. iDeCoや年金保険(受取開始年齢に注意)
特にiDeCoは60歳以降でしか受け取れないため、短期的な生活費には不向きです。
まずは現金クッションをしっかり確保することが安心につながります。
■まとめ:収入源の「掛け合わせ」で不安を分散しよう
サイドFIREを実現するためには、「生活費を抑える」だけでなく、「小さくても安定した収入源」を複数持つことが大切です。
– 失業手当で退職直後の収入をカバー
– 副業でゆるく継続的に稼ぐ
– 資産を計画的に取り崩す
この3つの掛け合わせで、退職後もムリなく、自分らしい暮らしを続けることができます。
次回【ステップ5】では、退職に向けて準備しておくべき具体的な手続きや心構えについてご紹介します。
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